古碁に学ぶ次の一手【井上幻庵因碩編⑮】
戦いの主導権握る強手
井上因碩VS.本因坊丈和の争いは激化し、争碁へ発展していきます。本局はその内の1局で井上因碩が中盤で勝勢を築く内容となっています。ただ、世間では本因坊丈和屈指の逆転勝利の棋譜として知られており、最後まで並べてほしい一局の1つ。
井上幻庵因碩
1798年~1859年の棋士。井上家の11世井上因碩で隠居後に「幻庵因碩」となった。当時、本因坊元丈と安井知得仙知、本因坊秀和とともに囲碁四哲と称された実力者。盤面全体を使う棋風で、大技を繰り出すのが魅力的だ。(こちら参照)
※前回はこちら
白陣破壊の強手
【局面図:△服部立徹(井上幻庵因碩)―本因坊丈和】
黒1、3の切りを決めた後、下辺の白全体を切断する狙いを横目に、右辺を分断する強力な一撃があります。
正解図(切断のツケ)
黒1のツケが狙いの手筋。白2と受けられても、黒9で右辺の白陣を突破できます。続いて、白Aは黒Bで右上の白を飲み込めるので――、
白10と右辺の守りを優先するも、黒11以下で右辺を突破しながら、右下の白を分断して白勝勢になりました。
参考図(受けられない理由)
白1と守るのは、黒2以下でAとBを見て右上の白を仕留められます。






