4月25日に「第2回衢州爛柯杯ワールド囲碁オープン」の2回戦が中国で行われ、日本の井山裕太九段と上野愛咲美五段が勝利し、27日に行われる16強戦へ進出した。16強戦には、日本2名、中国8名、韓国5名、台湾1名が残っている。
【2回戦の結果】※左側が勝者
井山裕太(日)―楊冬(中)
上野愛咲美(日)―謝爾豪(中)
謝科(中)―芝野虎丸(日)
張濤(中)―林君諺(台)
楊鼎新(中)―許嘉陽(中)
辜梓豪(中)―古霊益(中)
蔣其潤(中)―金明訓(韓)
范廷鈺(中)―崔明勳(韓)
柯潔(中)―偰玹準(韓)
丁浩(中)―申旻埈(韓)
卞相壹(韓)―羋昱廷(中)
元晟溱(韓)―鄭載想(中)
申真諝(韓)―趙晨宇(中)
朴廷桓(韓)―李軒豪(中)
姜東潤(韓)―李維清(中)
賴均輔(台)―檀嘯(中)
【16強戦の組み合わせ】
井山裕太(日)―范廷鈺(中)
上野愛咲美(日)―辜梓豪(中)
丁浩(中)―賴均輔(台)
謝科(中)―朴廷桓(韓)
張涛(中)―申眞諝(韓)
柯潔(中)―姜東潤(韓)
蒋其潤(中)―卞相壹(韓)
楊鼎新(中)―元晟溱(韓)
白番の上野五段は苦しい局面が続くも、間隙を突いて一気に押し切る結果となった。中国の謝爾豪九段に勝利した日本棋士は二人目(2勝12敗)。今大会で残っている女性棋士は上野五段のみとなっており、世界中が16強戦での活躍を注目している。
逆転の瞬間
【実戦譜1:手繰り寄せた勝利(上野愛咲美―△謝爾豪)】
上野五段の厳しい追及が永遠に続く中、黒1のやり過ぎを引き出した。白2以下と中央の黒が孤立し、白優勢へ転じた。その後も丁寧な収束を見せて勝利を掴んだ。
盤石の収束
【実戦譜2:一瞬で突き離す(△井山裕太―楊冬)】
黒1と白2の交換でコウ材を作った後、黒3以下とコウ争いを仕掛けたのが好判断。AとBを見合いにして、早くも黒優勢となった。中盤以降も隙の無い打ち回しを見せて、井山九段の快勝局となった。