本因坊丈和は1827年に七段昇段を果たし、本因坊元丈の跡を継いで12世本因坊となります。1831年には井上幻庵因碩を策謀で降し、名人碁所に就きます。1835年に因碩の弟子・赤星因徹に挑まれるも、丈和が「三妙手」で勝利し、地位を守り切りました。
本因坊丈和
1787年~1847年の棋士。12世本因坊丈和で本因坊元丈門下。力強い棋風で大石を仕留める棋譜が多く残されている。本因坊道策が「前聖」、丈和が「後聖」と評価されており、歴代屈指の名手である。(こちら参照)
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モタレ攻めのコツ
【局面図:△葛野丈和―安井仙知】
黒1と白2を交換して下辺の眼を奪った局面。下辺と左辺の白をどう絡めていけるかが焦点。無理なく攻めをつなげる一手を見つけてください。
正解図(モタレ攻め)
黒1と左辺の白に働きかけるのが好手。白2と反撃された場合、黒3以下で左辺と下辺の攻めを見て、黒有利な戦いに持ち込めます。
参考図(強力な攻勢)
白2から4と受けられた場合、黒5と下辺の白に迫るのが強力。黒Aと左辺を攻める狙いもあり、黒の楽しみが多い局面です。