11月7、8日に「第27回三星火災杯世界囲碁マスターズ」の決勝三番勝負がネット対局で行われた。韓国の崔精九段は女性初の男子混合の世界戦決勝へ進出するも、韓国の申眞諝九段に敗れ優勝を逃した。明日は許家元九段と仲邑菫三段が参戦する。
【決勝三番勝負成績】※左側が勝者
11/7(月):△申眞諝(韓)―崔精(韓)
11/8(火):申眞諝(韓)―△崔精(韓)
決勝三番勝負第2局は、黒番の崔精が中盤まで均衡状態を保つも、終盤で一気に離されて惜敗となった。本局は女性初ということもあり世界中が注目した一戦。優勝は逃したものの、決勝に至る軌跡は多くのファンを熱狂させた。
第27回三星火災杯世界囲碁マスターズの詳細
日程:1回戦10/27,28、2回戦10/31,11/1、8強戦11/2,3、準決勝11/4,5、決勝11/8,9,11
時間:各2時間+1分の秒読み5回
賞金:3億ウォン(約3000万円)
厳しい競り合い
【第1局:△申眞諝(韓)―崔精(韓)】
白1、3と分断したのは好手。ただ、黒10から12で全ての黒を助け出されたため、黒Aから右上の白を睨まれてしまい、白が苦しい戦いとなった。
参考図1(大胆なフリカワリ)
結果論ですが、白2と黒3子を制すのが好判断でした。右辺の白は簡単には取られない形で、互角に近い形勢が続いたようです。
気づきづらい着想
【第2局:申眞諝(韓)―△崔精(韓)】
黒1、3と中央へ脱出するのは自然に見えて失着でした。白4以下と抵抗されると、Aの利きを命綱に右辺の白が助かるため、黒が収拾つかない姿になっています。
参考図2(安全重視)
人間感覚では、黒1から3と連絡するのは消極的に見える守り方。ただし、現局面は中央へ出ても楽にならないため、最善の選択だったようです。