10月27日に「第27回三星火災杯世界囲碁マスターズ」の1回戦がネット対局で行われた。日本の一力遼九段と許家元九段の2名が出場し、両者とも2回戦進出を決めた。明日は日本の佐田篤史七段と仲邑菫三段が出場する。
【10/27(木):1回戦の結果】※左側が勝者
一力遼(日)―呉侑珍(韓)
許家元(日)―韓友賑(韓)
申眞諝(韓)―羋昱廷(中)
金志錫(韓)―趙晨宇(中)
楊鼎新(中)―申旻埈(韓)
唐韋星(中)―兪旿成(韓)
檀嘯(中)―李昌鎬(韓)
許皓鋐(台)―琴沚玗(韓)
【10/28(金):1回戦の組み合わせ】
佐田篤史(日)―崔精(韓)
仲邑菫(日)―権孝珍(韓)
朴廷桓(韓)― 柯潔(中)
李炯珍(韓)―於之瑩(中)
姜東潤(韓)―范廷鈺(中)
卞相壹(韓)―党毅飛(中)
元晟溱(韓)―辜梓豪(中)
金明訓(韓)―李軒豪(中)
白番は一力九段。序中盤まで均衡状態が続くも、中盤で力強い収束を見せて快勝した。一力は2021年のLG杯8強、2020年の夢百合杯8強、応氏杯4強と世界戦で頭角を見せている。今年こそ、4強以上の結果を残したいところだ。
第27回三星火災杯世界囲碁マスターズの詳細
日程:1回戦10/27、28
時間:各2時間+1分の秒読み5回
賞金:3億ウォン(約3000万円)
力技で形勢逆転
【局面図1:△呉侑珍(韓)―一力遼(日)】
黒1と踏み込まれた瞬間、白2と分断したのが強手。黒3と抵抗されても、白4以下で支え切れています。黒Aは白Bで連絡できないため、黒は容易ではない局面です。
参考図1(安全な踏み込み)
黒1と左上に寄せるのが安全でした。白2と分断されても、黒3でサバキは容易です。例えば、白Aは黒Bと整形する要領です。
華麗なシノギ術
【局面図2:△韓友賑(韓)―許家元(日)】
白1とシノギを求めたのが好手。黒2から4と白4子を取られる代わりに、白5と左下の黒2子を分断して白優勢。白Aが残っており、左下の白は安全です。
参考図2(最強の攻め)
結果論ですが、黒1と反発すべき局面でした。白2から4に黒5で左下全体の白を狙います。白A以下と生きを目指す、難しい戦いが続いたはずです。