4月24日に「第2回衢州爛柯杯ワールド囲碁オープン」の1回戦が中国で行われ、日本の芝野虎丸九段、井山裕太九段、上野愛咲美五段の3名が勝利し、明日の2回戦へ進出を決めた。本棋戦は中国ルール(コミ7目半)で2時間と1分の秒読み5回、優勝賞金は180万元(約3928万円)。
【1回戦の結果】※左側が勝者
芝野虎丸(日)―羅楚玥(中)
井山裕太(日)―許皓鋐(台)
上野愛咲美(日)―朴珉奎(韓)
張濤(中)―酒井佑規(日)
檀嘯(中)―福岡航太朗(日)
偰玹準(韓)―一力遼(日)
元晟溱(韓)―高尾紳路(日)
姜東潤(韓)―黃昕(中)
崔明勳(韓)―S. Frejlak(欧)
謝爾豪(中)―金志錫(韓)
鄭載想(中)―金恩持(韓)
蔣其潤(中)―林立祥(台)
古霊益(中)―M. Surma(欧)
楊冬(中)―漆聖頤(美)
謝科(中)―李立言(美)
林君諺(台)―芮廼偉(中)
【2回戦の組み合わせ】
芝野虎丸(日)―謝科(中)
井山裕太(日)―楊冬(中)
上野愛咲美(日)―謝爾豪(中)
楊鼎新(中)―許嘉陽(中)
辜梓豪(中)―古霊益(中)
羋昱廷(中)―卞相壹(韓)
鄭載想(中)―元晟溱(韓)
趙晨宇(中)―申真諝(韓)
范廷鈺(中)―崔明勳(韓)
李軒豪(中)―朴廷桓(韓)
李維清(中)―姜東潤(韓)
蔣其潤(中)―金明訓(韓)
柯潔(中)―偰玹準(韓)
丁浩(中)―申旻埈(韓)
檀嘯(中)―賴均輔(台)
張濤(中)―林君諺(台)
白番の井山九段は、中盤戦で苦しい局面が長く続くも、驚異的な粘りを見せて逆転勝利を掴んだ。芝野九段は大石を仕留める充実の内容を見せ、上野五段は僅かなリードを守り切った。明日の2回戦を突破できるか、大いに期待が脹らむ。
執念の追い上げ
【実戦譜1:逆転の瞬間(井山裕太―△許皓鋐)】
白1から9が敵陣を大きく荒らす勝負手。黒10と受けたため、白11で下辺を全て白地にできて逆転。黒Aの手入れは省けず、白Bと下辺をまとめて僅かに白優勢だ。
機敏な仕掛け
【実戦譜2:コウ材の有効利用(上野愛咲美―△朴珉奎)】
黒1と右下を守られた瞬間、白2とコウを仕掛けたのが上野らしい力技。白Aのコウ材を背景に、流れを掴む結果となった。
死角なしの攻め
【実戦譜3:抜群の瞬発力(△芝野虎丸―羅楚玥)】
黒1と右下へ追及したのが厳しい一手。白2から4の受けを誘導し、黒5と右辺の攻めにもつなげて黒好調。結果的に右辺の白を仕留め切り、芝野の快勝局となった。