古碁に学ぶ次の一手【井上幻庵因碩編⑩】
ダイナミックな攻めの構想
井上因碩は当時名人(九段)に匹敵する実力を有していたが、準名人(八段)で足踏みする結果に。本因坊丈和との因縁に始まり、秀和との争碁、清国への渡航計画、断念した後の「因碩免状」での資金集めなど、数々の逸話を残した偉人でした。
井上幻庵因碩
1798年~1859年の棋士。井上家の11世井上因碩で隠居後に「幻庵因碩」となった。当時、本因坊元丈と安井知得仙知、本因坊秀和とともに囲碁四哲と称された実力者。盤面全体を使う棋風で、大技を繰り出すのが魅力的だ。(こちら参照)
※前回はこちら
スケール拡大の攻め
【局面図:△服部正徹―井上幻庵因碩】
黒1から5で右上の白が孤立した局面で、井上因碩は左上の黒を攻めるダイナミックな構想を描きました。
正解図(大胆な構想)
白1と右上を捨てて、左上の黒を大きく攻める進行を選択。白11まで、左上の黒をほぼ手中に収めて白優勢となりました。
参考図(工夫不足)
白1と遠目から左上の攻めを狙うのはイマイチ。黒2から4と右上の白を大きく取られるだけでなく、左上の黒に助け出す道を見出されて白不満です。





