古碁に学ぶ次の一手【井上幻庵因碩編⑫】
1度は並べてほしい名局「耳赤の一局」
本局は井上因碩と本因坊秀策の名局「耳赤の一局」です。秀策が有名な妙手を放った瞬間、因碩の耳が赤くなったのを見て秀策の価値を予告したと言われています。実際は細かい形勢で勝ち切るのが困難であり、妙手以降の絶妙なヨセ合いも見所です。
井上幻庵因碩
1798年~1859年の棋士。井上家の11世井上因碩で隠居後に「幻庵因碩」となった。当時、本因坊元丈と安井知得仙知、本因坊秀和とともに囲碁四哲と称された実力者。盤面全体を使う棋風で、大技を繰り出すのが魅力的だ。(こちら参照)
※前回はこちら
三方睨みの絶妙手
【局面図:△本因坊秀策―井上幻庵因碩】
白4と下辺を補強しながら、中央の黒4子への攻めを見た局面。本因坊秀策はいろいろな働きを見た絶妙手で打開を図りました。
正解図(耳赤の一手)
黒1はAと上辺の模様拡大を見ると同時に、Bと左辺の白模様を制限する好点や下辺の黒を補強する働きを持つ絶好点。
参考図(無難な石運び)
黒1、3と上辺を固めるのが通常の打ち方。白4と左辺を囲われてヨセ勝負。なお、前図の進行でも細かい形勢です。





